段ボールの授乳室 不安の声受け改良 松江市の道の駅

9月、松江市内の道の駅に寄贈された段ボールでできた授乳室をめぐり、市民から「カーテンだけで仕切られているのは不安だ」などといった不安の声が寄せられていることを受けて、松江市は天井を覆うなどの改良を加えています。
松江市は今後、寄せられた意見をもとにさらに改良を進めていく方針です。

国土交通省は再来年までに全国にある道の駅での子育て関連のコーナーの設置率を50パーセント以上にする目標を掲げています。
こうした中で9月19日、松江市の道の駅「秋鹿なぎさ公園」に道路の舗装業者でつくる協会から段ボールでできた授乳室が寄贈されましたが、この授乳室は手軽に設置できる反面、入り口に鍵をかけられず、仕切りのカーテンが1枚あるだけであるほか、天井に覆いがなく、上から覗きこめてしまう形状となっていました。
道の駅を訪れた人の反応はさまざまで、3歳の子どもがいるという27歳の女性は、「鍵がなく、カーテンだけというのは少し不安だ」という声が聞かれた一方、生後8ヶ月の赤ちゃんを連れた28歳の女性は、「出先で授乳室の場所を探すこともあり、すごく助かるのでこうした取り組みが広がってほしい」と話していました。
多くの意見が寄せられたことから、松江市では上から覗きこめないよう天井に半透明の覆いをかぶせる改良を加えたほか、利用中に不審者が近づくのを防ぐため、近くにある事務室のスタッフに事前に声をかけてもらい、目を配るようにしました。
松江市は今後、カーテンを二重にするなどの対策も進めたいとしていて、松江市スポーツ課の佐々木武課長は、「この授乳室を安心して快適に使ってもらえるように改良を積極的に進めていきたい」と話していました。