運送会社で「職業病」予防講座 出雲

出雲市の運送会社で長時間運転や貨物の積み下ろしなど、仕事が原因でけがや痛みが生じる「職業病」を予防するための講義が開かれました。

この講義は、仕事が原因でけがや痛みが生じる職業病を予防しようと、出雲市の運送会社が開き、社員5人が参加しました。
講義では、はじめに作業療法士の藤井寛幸さんが、事前にとったアンケートや身体測定の結果などをもとに、この会社の職業病の状況を説明しました。
この中では、運転による振動が原因で背骨の周りの筋力が平均より衰えていてバランスがとりにくいことや、狭い空間で同じ姿勢をとっていることで体の柔軟性が失われること、それに長時間運転で緊張状態が続くことで睡眠不足になっていることなどが指摘されました。
このあと、それぞれが抱える健康上の課題について話し合うワークショップが行われ、参加者からは長時間の運転で首や肩の痛みがひどいことや、夏には冷房の使いすぎで目の痛みが強くなることなどが報告されました。
参加した人は、「首の痛みなど健康上の課題を共有できてよかった。自分でストレッチするなどして対処していきたい」と話していました。
錦織運送の錦織大輔専務取締役は、「眠りづらいということは初めて聞いたので勉強になった。今後も現場からの意見を取り込んで職業病の予防につなげていきたい」と話していました。