日銀 山陰の景気 「全体として緩やかに持ち直し」 据え置き

山陰の景気について、日銀松江支店は、個人消費が持ち直している一方で海外経済の減速の影響がみられるなどとして、「一部に弱い動きがみられるものの、全体として緩やかに持ち直している」とする判断を据え置きました。

日銀松江支店は、今月(8月)4日、山陰の金融経済動向を発表しました。
それによりますと、新型コロナの5類移行後、「個人消費」は、主要温泉地での宿泊や空港の利用で持ち直しの動きが続いているほか、量販店で靴などの外出関連商品が好調だということです。
一方で、「生産」は、半導体の供給制約が徐々に和らいできている半面、海外経済の減速などにより製造業の生産調整が続いて「弱い動きとなっている」としています。
こうした状況を踏まえ、日銀松江支店は、山陰の景気について、「一部に弱い動きがみられるものの、全体として緩やかに持ち直している」とする判断を据え置きました。
日銀松江支店の長谷川圭輔支店長は、「自動車の減産はおおむね底を打ったとみられるが、生産の回復時期についてはなお幅を持ってみていく必要がある。個人消費は物価高のなかでも持ち直しを続けているが、一回あたりの購入点数の減少などが以前より聞かれることから、十分に注視していきたい」と話しています。