「あご野焼き」作り盛ん 旬のトビウオ使った特産品 松江

松江市の老舗かまぼこ店では、新鮮なトビウオのすり身を使った山陰の特産品「あご野焼き」作りが盛んに行われています。

トビウオは山陰地方では「あご」と呼ばれ、5月から9月にかけて漁が行われています。
夏の味覚として「あご野焼き」は親しまれ、お中元の品としても人気があります。
創業およそ300年の青山蒲鉾店では、デパートや個人客から多くの注文がはいっていて、ふだんの倍の量を作っているということです。
「あご野焼き」はトビウオの身をすりつぶし、料理酒などで味付けしたあと長さ42センチ、太さ7センチに形を整え、炭火でじっくり焼きあげます。
表面が焦げて固くなると身が裂けてしまうため、「突き立て棒」という特殊な道具を使って空気抜きの穴を開け、手作業で30分以上丁寧に焼き上げていきます。
この時期は新鮮なトビウオのすり身を使うことから1年の中でも特に風味が良く、夏の味覚として人気があるということです。
焼き上げを担当する青山美喜子さんは「たたき始めて40数年になります。わさびじょうゆやしょうがじょうゆで召し上がってほしい」と話していました。
夏の「あご野焼き」作りの忙しさは8月下旬ごろまで続きます。