安来のメーカー 鋼材処理に省エネの発明で表彰 知事に報告 

安来市の大手金属メーカーが省エネルギーで安全に鋼材を柔らかくする方法を発明したなどとして、県内で7年ぶりとなる全国発明表彰を受賞したことを受けて、丸山知事に報告しました。

県庁に丸山知事を訪ねたのは安来市に主力工場があり、県内で3000人以上の雇用がある大手金属メーカー「プロテリアル」の発明に携わった社員2人などです。
丸山知事は「CO2削減にどの会社も苦戦している中、エネルギーを使わない機械は世の中のために役立つ発明だ。産業に沿った発明でありがたく、業績が向上することを期待している」と述べ、功績をたたえました。
発明した担当者によりますと、これまでは加熱炉の熱エネルギーを使うことで鋼材を柔らかくしていましたが、CO2削減や安全面で課題がありました。
今回、発明した鋼材を保温できる「保温槽」は槽の内側に断熱材を入れていることなどから、熱を加えなくても省エネルギーで安全に鋼材を柔らかくできるということです。
「プロテリアル」の熱処理技術部の片岡仁 熱処理技術グループ長は「トライアンドエラーを繰り返し、現場の社員と一緒に作り上げることができた。エネルギーを使わないので、少しでもCO2削減に貢献できるとうれしい」と話していました。