小泉八雲の「怪談」をテーマにした企画展 松江

松江にゆかりのある文豪、小泉八雲が幼少期を過ごしたアイルランドと、日本のアーティストが、八雲の代表作をテーマに制作した作品の企画展が松江市で始まりました。

松江市の小泉八雲記念館で始まった企画展では、アイルランドと、日本、それぞれを拠点に活動するアーティストが、八雲の代表作「怪談」に収録された物語をテーマに制作した版画や写真、合わせて40点が展示されています。
開会にあわせて開かれたセレモニーでは、小泉凡館長が、「訪れた人を異界の旅へといざなう展覧会だ。日本とアイルランドの文化交流が進化することを願う」とあいさつしました。
作品のうち、企画展を主催したスティーブン・ローラーさんの「お女中(むじな)」は、のっぺらぼうの女性が暗がりで振り向く姿が、“エッチング”と呼ばれる手法で悲しげに表現されています。
また、湯浅克俊さんの「16ざくら」という作品は、一度は枯れた桜が、長年、桜をめでた老人の死と引き換えに美しく咲き誇る様子を木版画で描写しています。
企画展は9月24日まで開かれ、その後、アイルランドでも巡回するということです。