「5類」移行から3週間余 観光の現場は手探りの対応続く

新型コロナの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行されてから3週間あまりとなる中、松江市の観光地では、マスクの着用をめぐって手探りの対応が続いています。

松江城のお堀をめぐる観光名物「堀川遊覧船」では、インバウンドの回復にも後押しされ、「5類」に移行した5月8日から30日まで、1日あたりの平均利用客は664人で、去年の同じ時期と比べ、およそ1.5倍に増えています。
「5類」への移行を受け、船の運営会社では、利用客に対し、これまでは呼びかけていたマスクの着用を求めない方針に切り替えたほか、人数制限も一切なくし、コロナ禍前と同じ状態に戻しました。
愛知県から来た60代の女性は、「マスクを着けていないと会話もスムーズだし、これから暑くなるのでないほうがいい」と話していました。
一方、船頭については、利用客の近距離で民謡などを歌ったり、観光地・松江の見どころや歴史を説明したりするため、船の運営会社は引き続き、マスクの着用を義務づけることにしています。
堀川遊覧船管理事務所の吉岡英志所長は、「『5類』に移行されても新型コロナの感染状況はどうなるか分からない。利用客に対しては、安全に気を配るため感染対策を続けている」と話していました。