農家の担い手不足解消へ ドローンで種まき実験 隠岐の島町

高齢化や担い手不足に悩む農家の負担を減らそうと、隠岐の島町でドローンを使って田んぼに稲の種をまく初めての実証実験が行われました。

ドローンによる稲の種まきを行ったのは隠岐の島町の農業公社で、実証実験の会場となったおよそ30アールの水田には地元の農家やJAの職員など30人近くが集まりました。
まず、ドローンの機体に取り付けられたタンクに、田んぼの水に浮かないよう特殊なコーティングがされた「きぬむすめ」という品種の種、およそ4キロが入れられました。
そして、ドローンは地上から2メートルほどの高さに浮き上がると、事前にプログラミングされた経路に沿って自動で飛行し、田んぼに直接種をまいていきました。
30アールの水田に種をまくのにかかった時間はおよそ3分で、農業公社によりますと苗の田植えに比べると大幅な時間短縮につながったということです。
隠岐の島町農業公社の吉山進一さんは「島での農業は高齢化や担い手不足が課題だがドローンの導入によってコストや時間短縮につながれば農業の発展が期待できる」と話していました。
ドローンによる稲の種まきの実証実験は3年間行われ、農業公社は今後、効果や課題を検証するということです。