25日からの「王将戦」前に大田市のさんべ荘で前夜祭

25日からの「王将戦」前に大田市のさんべ荘で前夜祭

25日から大田市で「王将戦」第5局が行われ、挑戦者・羽生善治九段とタイトルを持つ藤井聡太五冠が対戦します。
「王将戦」第5局の会場となる大田市のさんべ荘では、午後6時半ごろから前夜祭が始まりました。

藤井五冠と羽生九段は、24日午後1時すぎ、同じバスに乗って到着し、落ち着いた雰囲気で会場に入りました。
さんべ荘によりますと、夕方には対局室で、使用する駒のほか、部屋の明るさや温度を確認する「検分」を行って25日の対局に備えていたということです。
2人はこれまで公式戦で8回対局し、藤井五冠が7勝していますが、タイトル戦では「初顔合わせ」です。
「王将戦」のここまでの勝敗は互いに譲らず2勝2敗です。
第4局は羽生九段が藤井五冠に勝って勝敗を五分に戻しました。
先に4勝したほうがタイトル獲得となるため、25日からの第5局で勝ったほうがタイトルに“王手”となります。
藤井五冠は、今年度すでに叡王、棋聖、王位、竜王の防衛に成功し、「王将戦」は今年度5回目のタイトル防衛戦です。
一方、羽生九段は、これまでに獲得したタイトルが歴代最多の通算99期を誇り、今回の「王将戦」を制すと、100期の大台に乗ります。
これまでに3回、「王将戦」をこのさんべ荘で戦い、今回が4回目の対局になります。
挑戦者の羽生九段とタイトルを持つ藤井五冠、ここ島根の地で戦いを制するのはどちらになるのでしょうか。

「王将戦」第5局が行われる大田市の会場周辺では、早くも将棋ファンの姿がみられました。
訪れた人たちは、会場の入り口に立てかけられた「王将戦」の看板の前で記念撮影をしていました。
益田市と広島県から訪れた60代の男女4人は、「棋士2人に直接は会えないですが、看板にうつっている2人と一緒に記念に撮りました」と話していました。