松江市に「失語症者支援センター」新設で開所式

思いをことばにして伝えることなどが難しい「失語症」という障害がある人を支援する拠点が、松江市に新しく設けられ、開所式が行われました。

「失語症」は事故による脳の損傷や、脳卒中などの病気が原因で引き起こされ、思いをことばにして伝えることや相手のことばを理解するのが難しくなる障害です。
松江市は「失語症」の人の生活を支援しようと、拠点となる「失語症者支援センター」をJR松江駅前の「松江テルサ」に設置し、開所式が行われました。
センターは火曜日と水曜日を除く週5日開かれ、買い物や通院などを助けるため、必要に応じて意思疎通を支援するための専門の講習を受けた支援者を派遣するほか、言語聴覚士が常駐して当事者や家族からの生活の相談などにも応じるということです。
松江市によりますと、自治体が失語症の人を支援する専門の拠点を設置するのは県内で初めてで、全国的にも珍しいということです。
「失語症者支援センター」のセンター長を務める、山陰言語聴覚士協会の門脇康浩理事は「失語症の人の新たな社会参加の1歩となる拠点ができて非常にありがたいし、当事者同士の交流につながる気軽に立ち寄れる場所にしていきたい」と話していました。