監査報告書など偽造で農協が陳謝 渋川

渋川市の農協の常務理事が畜産農家の組合の監査報告書などを偽造していた問題で、農協は会見を開いて陳謝するとともに、再発防止を図る考えを示しました。

渋川市にある「JA赤城たちばな」では、常務理事がおととし、畜産農家の組合の監査報告書や議事録などの総会資料を偽造し、決算などが承認されたように装っていたことが、明らかになっています。
この問題を受けて、農協が12日会見を開き、齊田和則組合長が「有印私文書の偽造に当たると県から認定を受けた。関係者に迷惑をおかけし、大変申し訳ありません」と陳謝しました。
農協によりますと、常務理事は、組合の総会を開催していなかったことを内部監査で指摘されないように、預かっていた組合員の印鑑を無断で使うなどして資料を偽造していたということです。
また、常務理事は、組合から管理を委託されていた家畜の排せつ物処理施設を将来解体するための積立金を施設の修理費などの支払いに充てていたため、ことし5月時点で2500万円余りあるはずが、およそ90万円しか残っていない状態になっているということです。
農協は、来週にも理事会を開いて常務理事の処分を検討することにしています。
会見で齊田組合長は「コンプライアンス体制を立て直し、こうした不祥事が2度と発生しないようにしていく」と述べ、再発防止を図る考えを示しました。