日航ジャンボ機事故 遺族の歩み描いた絵本の朗読会 群馬

520人が犠牲になった日航ジャンボ機の墜落事故で、夫を亡くした女性が、その後の家族の歩みを描いた絵本の朗読会が群馬県で開かれました。

朗読を行った大阪府の谷口真知子さん(76)は昭和60年8月に、日本航空のジャンボ機が群馬県上野村の山中に墜落した事故で夫を亡くしました。
谷口さんは事故のあとの家族の歩みを題材に「パパの柿の木」という絵本を出版していて、6日、藤岡市で朗読会を行いました。
絵本には生前、夫が庭に植えた柿の木に事故後、初めて実がなったことで残された家族が前を向けるようになったことなどが描かれています。
朗読会には市民のほか、遺族の対応にあたった元警察官などおよそ280人が集まり、言葉をかみしめながら朗読する谷口さんの様子に涙を流す人の姿も見られました。
朗読会のあと谷口さんは「たくさんの人の支えがあったからこそつらい時期を乗り越えることができました」と話していました。
当時、遺族の対応にあたった元警察官の飯塚訓さん(78)は「24年ぶりに谷口さんと再会し、元気な姿を見られてうれしかった。読み聞かせを聞いて、家族の絆、愛の深さを改めて感じ、感動した」と話していました。