渋沢栄一ゆかりの富岡製糸場で新紙幣発行の記念式典

新しい一万円札に肖像がデザインされた渋沢栄一が建設に尽力した世界遺産の富岡製糸場で、新紙幣の発行を記念する式典が開かれました。

式典では、渋沢栄一をイメージしてタキシード姿となった富岡市の榎本義法市長らが、くす玉を割って新紙幣の発行を祝いました。
富岡製糸場では3日から渋沢の企画展も開かれていて、実業家に転身する前に、明治政府の官僚として製糸場の建設に尽力した功績を紹介するパネルや当時の写真などが展示されています。
このうち、製糸場の構内で撮影された写真は、渋沢が建設翌年の1873年に視察で訪れた際に撮られたとみられ、今のタキシード姿のイメージとは違い、和服姿が印象的です。
世界遺産の登録からことしで10年を迎えた富岡製糸場は、入場者数の低迷が大きな課題となっていて、富岡市では、渋沢とのゆかりをPRして観光客の呼び込みにつなげていくことにしています。
富岡製糸場総合研究センターの片野雄介所長は「新紙幣の発行をきっかけに、多くの人に来てもらい、製糸場と渋沢との関わりについて知ってもらえれば」と話していました。