世界遺産10年「田島弥平旧宅」小学生対象にバスツアー始める

江戸時代に建てられ、近代の養蚕農家の原型となったといわれる伊勢崎市の「田島弥平旧宅」。
富岡製糸場と共に世界遺産に登録されましたが、昨年度の入場者数は1万1045人で、登録された2014年度と比べ、およそ72%減少しています。
こうしたなか、伊勢崎市は登録から10年の節目にあわせ、「田島弥平旧宅」の若い世代へのPRを図り誘客につなげようと、今月から校外学習の一環として、市内の小学生を対象としたバスツアーを始めました。
このうち、今月21日に行われたツアーでは市内の小学生6年生およそ100人が参加しました。
子どもたちはガイドから、田島弥平が考案して蚕を飼育する蚕室の屋根に湿度や温度を調整するための「やぐら」が取り付けられていることなどの説明を受けると、メモを取りながら熱心に話を聞いていました。
ツアーに参加した小学6年生の女子児童は「養蚕は群馬の魅力だと思い、誇らしく感じた」と話していました。
伊勢崎市文化財保護課の栗原秀和係長は「若年層の来訪が少なく、市民の間でも認知度が低い現状がある。地元の小学生には必ず一度は足を運んでもらい、思いをはせてほしい」と話していました。