「食品ロス」削減に向け 規格外の農産物を商品化 群馬

今月は国が定める「環境月間」です。
環境対策の課題の1つが、本来は食べられるにもかかわらず廃棄される「食品ロス」で、国は削減の目標を掲げて対策を強化しています。
こうした中、県内でもこれまで廃棄されていた規格外の農産物を加工して商品化するなど、食品ロスの削減に向けた取り組みが進められています。

食品ロスをめぐっては、国が、2000年度の年間980万トンと比べて2030年度までに半減することを目標に掲げていて、2021年度の時点で520万トン、国民1人あたり年間42キロと、引き続き対策が必要となっています。
食品ロスの削減に向け、県内でもさまざまな取り組みが進められていて、このうち、梅の産地、安中市の秋間梅林では去年から、傷があったり形が悪かったりしてこれまで廃棄されていた「規格外」の梅を使って商品開発を行っています。
商品開発は地元の観光協会のメンバーが中心となって進めていて、農家から集めた「規格外」の梅を使ってシロップや焼き菓子などを作り、梅林内の売店などで販売しています。
秋間梅林では、規格外の梅は収穫量全体のおよそ3分の1にのぼり、農家の収益だけでなく食品ロスの観点からも課題となっていましたが、取り組みによって廃棄量は3割ほど減らすことができたということです。
秋間梅林観光協会の土取ひろみさんは「たとえ梅1個でも、規格外のものでも大切にし、加工などの工夫をして皆さんにお届けできれば」と話していました。

廃棄が問題になっているのは、食品だけではありません。
その1つが、規格外などを理由に多くの花が廃棄されている「フラワーロス」の問題です。
そのフラワーロスの削減に取り組んでいる高崎市の増岡小枝さん(32)です。
茎が曲がったり短かったりして規格外となったバラの花を愛知県の農家から買い取り、ドライフラワーを制作しています。
増岡さんは、おととしに東京から高崎市に移住したことをきっかけに、好きだった花に関係する仕事をしようとしたところ、フラワーロスの問題を知り、今の取り組みを始めました。
制作したドライフラワーは、農産物の直売会や環境問題をテーマにしたイベントなどで800円から2000円ほどで販売されています。
増岡さんは、ドライフラワーなどを使った参加型の講習会も開いているほか、現在は8月に高崎市で開かれるイベントに向けて、商品の制作に取り組んでいるということです。
増岡さんは「廃棄する花とはいえ、美しいものばかりなので、捨てられずに活用できる場が増えたらいいなと思う」と話していました。