富岡製糸場 入場者増も“目標”に届かず リピーター増対策へ

世界遺産の登録からことし6月で10年となる富岡製糸場では、昨年度の入場者数が、前の年度より17%ほど増えて36万人あまりになりました。
ただ、施設の維持管理などの予算の確保に必要だとする45万人には届いておらず、富岡市は、リピーターの増加に向けた対策を進めることにしています。

ことし6月で世界遺産の登録から10年となる富岡製糸場の昨年度の入場者数は36万7466人で、前の年度より5万2883人、率にして16.8%増えました。
このうち個人の客は、およそ30万5000人と13%増えたほか、団体ツアー客もおよそ6万3000人と40%増えました。
一方で、修学旅行などの「教育旅行」はおよそ2万6000人で19%減りました。
富岡市は、新型コロナの5類移行に伴い個人客や団体ツアー客が増えた一方で、教育旅行については、遠方を含めて出向く場所の選択肢が増えたことが減少につながったとみています。
ただ、施設の維持管理や整備の予算を確保するためには、年間の入場者数が45万人以上必要だとしているのに対し、まだ、これを8万人ほど下回っています。
これについて、富岡市は「来年度からは製糸場の中だけを案内していたガイドが、市内の観光も一体的に行うことを目指している。このような取り組みでリピーターの増加を図っていきたい」と話しています。