群馬県内の新車の販売台数減 中古車の登録台数増

ダイハツ工業や豊田自動織機による国の認証取得の不正問題で生産が停止したことを背景に、ことしの県内の新車の販売台数は、先月までの3か月間で去年より13%ほど減少しました。
一方で、中古車の登録台数は2月までで14%ほど増えていて、価格も高値が続いています。

群馬県自動車販売店協会によりますと、県内の新車の販売台数はことし、先月末までに1万6950台で、去年より2600台あまり、率にして13%ほど減少しました。
一方で、ことしの中古車の登録台数は、2月末までに1万4295台で、去年より1800台あまり、率にして14%ほど増えました。
これらの背景の1つとして、県自動車販売店協会はダイハツや豊田自動織機による国の認証取得の不正問題で一部の車種の生産が停止したことをあげています。
中古車需要の増加に伴い市場での取引価格も上がっていて、中古車オークションの運営会社で最大手のUSSによりますと、この会社が取り引きを仲介した業者間の平均落札価格は、先月、1台あたりの平均が110万円で、去年より20万円あまり上がったということです。
県自動車販売店協会は「例年であれば新生活が始まる春にかけて新車の販売が増えるので残念だ。工場での生産は順次、再開しているので、供給体制が早期に正常に戻ることを期待したい」と話しています。

新車の販売台数が減少する一方で中古車の需要が大幅に伸びていることから、県内で中古車を扱う店舗は仕入れを強化しています。
県内で中古車販売などを行う企業の安中市内の店舗では、ことしの中古車の販売台数がいずれも去年と比べて2月は50%、先月は30%あまり増えたということです。
このため、この企業は仕入れを強化していて、業者に限って参加できる県内でのオークションにはほぼ毎週、直接出向いて積極的に落札しているということです。
また、全国各地で行われているオークションにもインターネットを通じてほぼ毎日、参加していて、16日は3台、落札していました。
円安などの影響で海外で人気の車種は特に高値で取り引きされる傾向が続いているということで、この企業は「車社会」の群馬のドライバーに向けて「よりよい車をより安く」をモットーに仕入れを続けているとしています。
常務執行役員の椛澤英樹さんは「今後もよい車を安く客に提供できれば」と話していました。