保育士が園児虐待で高崎市が改善勧告 群馬

高崎市の保育園の複数の保育士が、一部の園児をほかの園児から離して保育室に残したり、大声で叱ったりする行為を継続的に行ったとして、市は27日、運営する社会福祉法人に対して改善勧告を行いました。

改善勧告を受けたのは、高崎市上小塙町にある六郷保育園を運営する社会福祉法人の「つくし会」です。
高崎市によりますと、この保育園では去年からことしにかけて複数の保育士が保育室の外での活動のための移動時間に、一部の園児を、ほかの園児から離して保育室に残していたということです。
このほか、食べ物をこぼした園児を大声で叱る行為や、手を強く引いたり、服をつかんで引っ張ったりする行為もあったということです。
市は、今月に5回、保育園に特別監査を行った結果、こうした行為が継続的に行われ虐待などに当たると判断したということです。
市は勧告で法人としての責任を明確にして虐待の防止や撲滅に向けて厳正な措置を講じることや、園長の責任を明確にして運営体制を見直すべきだなどとしたうえで、来月26日までに報告書の提出を求めています。
高崎市は「子どもの安全・安心に最も配慮されるべき保育園であってはならない重大な事案だ。勧告が確実に実施されるよう厳正に指導したい」とコメントしています。

改善勧告を受けた社会福祉法人「つくし会」の設樂岩男理事長は「40代から60代の3人の保育士に聞き取りをした結果、虐待行為などを行ったことを認めた。責任を痛感している。保育士全員に研修を行い指導していく」と話していました。