保護されたクマタカ 野鳥病院でリハビリ この春に放鳥目指す

去年、沼田市の路上で衰弱して動けなくなっている絶滅危惧種の「クマタカ」が見つかり、榛東村にある野鳥病院では、この春、自然に戻すことを目指してリハビリが行われています。

このクマタカは去年12月、沼田市の路上で動けなくなっているところを県の職員に保護されました。
当時は肺炎を患い、飛べないほど衰弱していたということで、榛東村にある林業試験場内の野鳥病院では、抗生物質の投与や体力をつけるためのリハビリを行ってきました。
保護されたクマタカは、体長70センチほどで、発見当時の体重は1.1キロほどでしたが、えさもしっかり食べられるようになり、現在は2キロあまりまで増えているということです。
病院では、来週にはクマタカをさらに広い小屋に移し、本格的に飛行練習をスタートさせて、来月から5月をめどに自然に戻したいとしています。
クマタカは森林に生息する大型の猛きん類で、「森の王者」とも呼ばれていますが、生息数が減っていて、環境省が絶滅危惧種に指定しています。
獣医師の坂庭浩之さんは「自然の中で力強く飛べるようになるまでにはもう少し時間がかかるので、それまでは大事に世話をしたい。放鳥できる日が楽しみです」と話していました。