旧日本軍の「幻の攻撃機」部品 製造工場あった大泉町に寄贈

群馬県内で見つかった「幻の攻撃機」と呼ばれる旧日本軍の機体の部品が、製造工場があった群馬県大泉町に寄贈され、町は今後、企画展などで公開することにしています。

旧日本軍の攻撃機「連山」は、太平洋戦争中に群馬県内の工場で開発が進められましたが、資材不足などで、造られたのは試作機の4機にとどまり、「幻の攻撃機」と呼ばれています。
かつて製造工場に勤務していた男性の親族から「連山の部品とみられるガラスを持っている」という情報が去年、NHKに寄せられ、専門家が鑑定した結果、連山の風防ガラスの可能性が極めて高いことがわかりました。
ガラスは38枚保管されていて、このうちの7枚が製造工場があった大泉町に寄贈されることになり14日、町の担当者が所有者の自宅で受け取りました。
今回のガラスは今後、町の企画展などで公開されることになっていて、このほかに10枚が、神奈川県横須賀市の博物館などに寄贈される予定だということです。
大泉町教育委員会の坂本泰斗さんは「太平洋戦争中の地元の史実を語る上で非常に貴重な資料なので、戦後80年の節目などに公開していきたい」と話していました。
所有者の相場一夫さんは「多くの人に見てもらい、若い世代に戦争について考えるきっかけになってほしい」と話していました。