不登校の子どもたち支援 フリースクールなど民間でも広がる

不登校の子どもたちを支援する動きは民間でも広がっています。
前橋市内にあるフリースクールです。

フリースクールは、不登校の子どもたちを受け入れて学習支援などを行う民間の施設で、8年前に開校したこの施設では現在、小学生から高校生までのおよそ20人が通っています。
子どもたちが、安心して過ごせるよう、学習支援と併せて、読書やゲームなど仲間と自由に過ごすことも勧めています。
さらに、この施設では、みずからの経験をもとに、子どもたちに寄り添った支援を行っています。
スタッフの中村優実さん(30)です。
自身も中学3年生の時に不登校になった経験があります。
中村さんは「学校にも家にも居場所がなく、フリースクールなどの逃げ場もなく、『私はどこにいたらいいのだろう』と思いながら毎日を過ごしていました」と当時を振り返ります。
中村さんは、進学した通信制高校で職員などに支えられ、ふさぎ込んでいた気持ちを立て直すことができた経験から、不登校の子どもたちの支援がしたいと、3年前からこの施設で働いています。
中村さんは「学校に行けなかったからといって、人生がそこで終わるわけではないと伝えたい。まずは保護者が味方になって学校に行けない子どもの思いを受け止めてほしい」と話していました。
コロナ禍以降、生活環境の変化や学校生活でのさまざまな制限で交友関係が築きにくくなったことなどを背景に、不登校の子どもの数は増加傾向にあります。
施設を運営する法人によりますと、コロナ禍以降、特に小学生の子どもを持つ保護者から、相談や見学の問い合わせが増えているということです。
中村さんは「保護者も子どもも勇気がいると思うが、まずは一度相談に来てほしい。子どもの居場所としてさらに頼られるよう、今後も頑張っていきたい」と話していました。