群馬の伝統産業 養蚕業 新たな参入者の定着へ研修会 前橋市

群馬の伝統産業の養蚕業で農家が激減するなど厳しい状況が続く中、新たに参入した人たちの定着に向けた研修会が前橋市で開かれ、参加者たちがベテラン農家から効率的な生産方法などを学びました。

8日、前橋市にある県の蚕糸技術センターで開かれた研修会には、この10年の間に養蚕農家になった20代から50代の8人が参加しました。
群馬県の繭の生産量は、海外で作られた安い生糸の輸入の増加などで大幅に落ち込み、養蚕農家の数もおよそ60戸に激減していて、新たな人の参入や定着をどう進めるかが課題となっています。
研修に参加した人たちは、ベテラン農家から蚕を育てるための温度管理の重要性や夏場に生産現場の電気代を抑えるコツなどを教わっていました。
参加した20代の女性は「何回か繭を作ってきたが、わからない点や不安な点があったので、今回いろいろと聞くことができ、参考になりました」と話していました。
県蚕糸技術センターの鹿沼敦子独立研究員は「新しく参入した人を対象に研修会を定期的に開き、技術を向上させてたくさんの繭を作ってもらいたい」と話していました。