移住の希望地尋ねたアンケートで群馬県が過去最高の全国2位に

東京のNPO法人が地方への移住の相談に訪れた人を対象に、「移住の希望地」を尋ねたアンケートで、群馬県は過去最高の全国2位となりました。

地方への移住支援を行っている東京のNPO法人、「ふるさと回帰支援センター」は平成21年から移住の希望者を対象にアンケートを行っていて、去年は1万7056件の回答がありました。
このうち、窓口で相談した人に複数回答で「移住の希望地」を尋ねたランキングでは1位が静岡県、2位が群馬県、3位が栃木県で、群馬県は前回の9位から7つ順位を上げてこれまでで最も高い全国2位となりました。
年代別では群馬県を希望した人は20代以下と40代がそれぞれ全国1位で、「若年層」や「子育て世代」からの人気が高いのが特徴です。
理由について、群馬県はテレワークが広がる中、東京などへのアクセスの良さに加え、生活費や教育費の安さ、それに地震の少なさなどがあるとみています。
県によりますと、昨年度、群馬県内に移住した人は1324人で過去最多となっています。
群馬県の山本知事は「群馬にとってとてもうれしいニュースだ。まだ順位を上げられるポテンシャルはあると思うのでトップを目指していきたい」と話していました。

移住希望地のランキングで群馬県の人気が上がった要因の1つに、県は希望者の関心を反映させた「移住セミナー」の開催を挙げています。
県によりますと、去年、群馬県が開催した移住に関するセミナーは109回にのぼり、前の年より30回多く開催しています。
テーマの設定は窓口に相談に訪れた人の関心を反映させ、「古民家DIY」や「古墳・埴輪」など、趣味に関するものや、「移住に必要なお金」など、ニーズに即した内容のセミナーを企画してきました。
そして、今月1日には県は県内の市町村と連携し、「ペット」をテーマにした移住セミナーをオンラインで開催しました。
移住希望者およそ20組が参加し、担当者はペットと引っ越しする際に必要な手続きや、ペットと遊ぶのにお薦めの公園などを紹介しました。
また、県内でペットを飼って暮らしている人が講師となって、地元の動物病院の状況などを説明していました。
こうした移住希望者の関心やニーズを反映させたセミナーにより、各地のセミナー参加者を対象にした移住希望地のランキングでは群馬県が初めて全国1位となり、前回の14位から急上昇しています。
県ぐんま暮らし・外国人活躍推進課の押元朋子さんは「移住先について具体的な地域を決めていない人も多いので、まず、群馬県に興味を持ってもらうためにさまざまな『フック』を作り、PRしていきたい」と話していました。