世界遺産の富岡製糸場 課題解決へ協議 知事と4首長が初会合

来年で世界遺産の登録から10年となる富岡製糸場について、山本知事と関係自治体のトップが、入場者数の低迷などの課題解決に向けて協議する初めての会合が26日開かれ、今後、国に支援の拡大を求めていくとともに、活用方法の抜本的な見直しについても議論していくことになりました。

県庁で26日午後開かれた会合には、山本知事と、世界遺産を構成する施設がある富岡市、伊勢崎市、藤岡市、そして、下仁田町のトップが出席しました。
世界遺産登録から来年6月に10年を迎える富岡製糸場は、昨年度の入場者数がおよそ31万人と、登録された9年前の5分の1ほどにとどまり、老朽化した施設の修理や整備も遅れていて、節目の年を前に課題が浮き彫りとなっています。
冒頭以外、非公開で行われた会合では、来年、10周年の記念事業を開くことのほか、施設の維持にかかる費用に対し国の支援拡大を求める方針などを申し合わせたということです。
今後も定期的にトップによる会合を開いていくということで、山本知事は取材に対し、施設の活用方法の抜本的な見直しに向けて議論を進めていく考えを示しました。
そのうえで、山本知事は「世界遺産がある自治体が管理するというルールを踏まえたうえで、県としてどんな支援ができるか考えていきたい。適切な投資をすれば、多くの方々に来てもらえる場所になると確信をしている」と述べました。