群馬テレビ 労組が救済申し立て 取締役会で社長を解職と発表

ことし10月、群馬テレビの労働組合が過剰な人事異動や不適切な発言などへの指摘に対する社長の対応が不誠実だとして群馬県労働委員会に救済の申し立てを行った問題を受けて、群馬テレビは22日、取締役会を開き、社長を解職したと発表しました。

この問題は群馬テレビの労働組合が、武井和夫社長が頻繁に人事異動を行い、報道部に対して「スポンサーではない自治体や企業に取材に行く必要はない」と指示していたなどと指摘した上で対応が不誠実だとして、ことし10月、県労働委員会に救済の申し立てを行ったものです。
この問題を受けて、群馬テレビは22日取締役会を開き、武井社長を社長の職から解いたと発表しました。
後任については群馬テレビで長年、番組制作や編成に携わり、専務と報道局長を務める中川伸一郎氏が選任され、22日付けで社長に就任したということです。
群馬テレビによりますと、歴代の社長は武井社長を含め、主要株主である群馬銀行の出身者でしたが、生え抜きの局員の社長就任は初めてだということです。
社長に就任した中川氏は、「県域放送局としてあるべき姿を取り戻し、報道機関としての信頼を回復させ、地域の皆様との関係をもう一度、正常な形に築き上げていきたい」などとコメントしています。

群馬テレビの労働組合は武井和夫社長の解職を受けて、「新体制に生まれ変わる会社側と力を合わせて、県民の皆様により良い放送をお届けできるよう努力してまいります」とコメントしています。