群馬県内 景気判断示す指数 4年ぶりプラスに改善 日銀短観

日銀の短観=企業短期経済観測調査が公表され、県内企業の景気判断を示す指数は、自動車生産の回復などによってプラス4ポイントと改善し、4年ぶりにプラスとなりました。

日銀の短観は、3か月ごとに企業に調査し、景気が「良い」と答えた割合から「悪い」と答えた割合を差し引いた指数で景気判断を表していて、今回は先月9日から今月12日の期間に、県内の184社が回答しました。
その結果、景気判断の指数はプラス4ポイントと、前回から9ポイント改善しました。
指数がプラスとなるのは、4年ぶりです。
このうち、「鉄鋼」や「自動車」などの製造業はマイナス4ポイントと、前回より14ポイント上回りました。
これは、半導体不足が緩和され、自動車の生産が回復していることが背景にあるとみられています。
また、サービスなどの非製造業もプラス13ポイントと、前回を4ポイント上回りました。
これは、観光施設の収益が増加したことや自動車生産の回復で労働者の派遣のニーズが高まっていることが要因となっています。
一方、3か月後の見通しについては、自動車生産の回復が持続するか懸念する声などもあり、製造業と非製造業のいずれも悪化することが見込まれています。
日銀前橋支店の肥後秀明支店長は「群馬県は自動車産業の裾野が広く、今回はいい結果だったが、原材料価格の高騰などは続いており、企業の対応を注視していきたい」と話しています。