群馬県内 クマ目撃11月に前年10倍で過去最多 対策検討

ことし県内各地で相次ぐクマの目撃情報について、例年であれば多くが冬眠に入る先月も去年のおよそ10倍の95件に上り、過去最多となったことがわかりました。
山本知事は今後、詳細なデータの収集を行い、対策を打ち出す考えを明らかにしました。

これは、山本知事が8日の記者会見で明らかにしました。
それによりますと、クマの目撃情報は県内で先月、95件と、去年の9件の10倍あまりとなり、統計を取り始めた2011年度以降で最も多くなりました。
県によりますと、クマの目撃情報は例年、冬眠に入る10月から大きく減少するということですが、ことしは10月も去年の10倍あまりの128件に上っていて、異例の事態が続いています。
要因について県は、ことし、クマのエサとなるブナの実が大凶作となったことなどから、エサを求めてクマが、人里まで下りてきているためだと分析しています。
記者会見で山本知事は、クマが目撃されるおそれがある所では鈴やラジオを持ち歩くこと、早朝や夕方の外出は特に注意すること、そして、クマに遭遇した場合は慌てず、ゆっくりと後退して逃げることなどを呼びかけていました。
そして「クマは今後も出没する可能性があり、県民への被害を危惧している。今後は、地域別の目撃数や他県の事例などを踏まえて、データに基づいた対策をしていきたい」と述べました。

山本知事は、8日の記者会見で、プラスチックごみの削減に向けて取り組む事業所の登録を進める、県の新たな制度の開始から3か月間で登録が1件だけだったことについて、8日までに登録が68件に増えたことを明らかにしました。
県の担当者がスーパーを中心に個別の働きかけを強めたところ先月下旬から登録数が急増したということで、山本知事は「うまくいかないこともあるが、問題点があればしっかりと認めて見直していくという姿勢が重要だと思う。今後も登録数の増加に向けて周知を進めていきたい」と述べました。