明和町 薬品メーカー排水の水銀 火事で流出の薬品などが原因

明和町にある薬品メーカーの工場の排水から、ことし10月、基準値を超える水銀などが検出されたことについて、県は、前の月に工場の倉庫であった火事で流出した薬品などが原因だったと結論づけました。
水質は基準値を下回り、「現状では河川に問題ない」としています。

明和町にある薬品メーカー「国産化学」の群馬工場からの排水をめぐっては、ことし10月下旬、利根川の支流の新堀川に流れ込む地点で、基準値を超える水銀やカドミウムなどが検出されていました。
その後、排水を止めて県が下流など複数の地点で行った水質検査では、水銀をはじめとするすべての物質が基準値を下回り、周辺住民への健康被害もなかったということです。
そして県が先月、立ち入り検査をした結果、9月に工場にある倉庫で起きた火事で、薬品などが流出したことが原因だったと結論づけました。
この倉庫について薬品メーカーは、水銀などが検出された直後の取材に対して、水銀を使った機器などを保管していたことを明らかにしていました。
一方、県は水質が基準値を下回っていることから、「現状では河川に問題ない」としています。
県は薬品メーカーに対して、排水経路の洗浄や、倉庫の残骸や燃え残った薬品の撤去などをすでに指導していて、終了するまでは排水の停止を続けるということです。