クマ出没 農園でりんご食い荒らされる被害 群馬 中之条町

県内でクマの出没が相次ぐ中、中之条町の農園で先週、収穫を控えたりんごがクマに食い荒らされる被害がありました。
この農園で、クマによるりんごの被害が出るのはおよそ20年ぶりだということで、農家では、収穫作業中に遭遇しないように畑でラジオを流すなど対策を強化しています。

今月19日、中之条町の農家、福田秀樹さんの農園で、福田さんがりんごの手入れなどをしようと園内に入った際、木の幹にひっかかれたような傷があるのを見つけました。
地元の猟友会のメンバーと詳しく調べたところ、木の周辺にクマのフンがあり、りんごを食べた跡が残っていたということです。
この農園では、夏場に近くの畑で栽培している桃をクマに食い荒らされる被害はありましたが、この時期のりんごに被害が出るのはおよそ20年ぶりだということです。
県内の山では、ことしは冬眠前のクマが食べるドングリが不作で、クマが餌を求めて出没するおそれが高まっていて、今月18日には東吾妻町で散歩中の女性が出没した1頭に襲われてけがをしています。
福田さんは、収穫作業中にクマに遭遇しないように、畑でラジオを流してクマに人の気配を感じさせ、近づかせないようにするなど対策を強化しているということです。
福田さんは「育ててきた果物に被害に出て、非常に残念です。クマと日中に遭遇することはめったにないと思うが、怖いです」と話していました。

クマによる農作物の被害は、群馬特産のキャベツでも。
嬬恋村で去年8月に撮影された映像です。
辺りを見回した後、キャベツ畑に顔を突っ込むクマ。
好物のキャベツの葉を次々と食い荒らしていきます。
嬬恋村では、農家に対して、電気柵を設置するなどの対策を呼びかけていますが、畑の範囲が広いことなどから、毎年、キャベツの収穫期を迎える夏から秋になると、クマによる被害が出ているということです。