群馬県内の薬局対応に追われる せき止めなど深刻な供給不足

後発医薬品メーカーの相次ぐ業務停止や感染症の広がりなどで、せき止めをはじめ一部の薬が、深刻な供給不足となっています。
県内でインフルエンザが流行する中、薬局では、医師の了解を得て同じ効能の別の薬に変更するなど対応に追われています。

一部の医薬品をめぐっては、各地の後発医薬品メーカーで製造上の不正が発覚して業務停止などの行政処分が相次いだことや、新型コロナやインフルエンザの流行で需要が増えたことなどから深刻な供給不足となっています。
前橋市川原町の薬局では、2000余りの医薬品を扱っていますが、せき止めやたん切りの薬、それに解熱鎮痛剤などで、常に50から60品目が入荷せず、欠品になっています。
このため、薬局では医師の了解を得て同じ効能の別の薬に変更したり、グループ内の店舗に融通してもらったりするなどして対応しているということです。
ただ、県内ではインフルエンザの流行期に入るなどし、需要はさらに高まっていて、必要な量を確保できず、処方できないケースもあるということです。
薬局を訪れた70代の男性は「持病があって薬が必要なので、供給不足はとても不安です」と話していました。
薬局の管理薬剤師の眞下真奈美さんは「冬に向けて、新型コロナやインフルエンザの患者が増えると思うので、見通しが立たず、不安です。薬がどうしても確保できない状況を患者に丁寧に説明していきたい」と話していました。