電車と動物の衝突事故84件 この5年間でおよそ1.6倍に

JR東日本高崎支社が管轄する路線では電車と動物が衝突する事故が去年、84件起きていて、この5年間でおよそ1.6倍に増えています。
なかでも、シカの活動が活発になる10月に事故が増える傾向だということでJRでは引き続き、シカが嫌がる音を発する機械を活用するなどして事故の防止を図ることにしています。

JR東日本高崎支社によりますと管轄する路線では電車とシカやイノシシなどの野生動物が衝突する事故が去年1年間で84件起きていて、この5年間でおよそ1.6倍に増えています。
去年、こうした事故で、乗客・乗員にけが人が出たケースはありませんが、なかには、1時間半以上、運転を見合わせた事故もあったということです。
衝突した動物の内訳は、シカが62件で7割以上を占め、次いでイノシシが7件、カモシカが3件などとなっています。
一方、JRによりますと、シカが発情期を迎え、活発に行動する10月は事故が増える傾向にあるということです。
衝突事故を防ぐため、JRでは、線路の脇に野生動物が嫌がる音や光を発する機械を設置しています。
また、電車の前方にも、シカが嫌う音を出す装置を取り付けていて、電車との衝突をできる限り回避するための対策をとっています。
JR東日本高崎支社は「事故回避の対策を立てることで、利用客に安全で安定的な輸送を届けたい」としています。