渋川市 竹久夢二の関東大震災の被災地スケッチ展示会

大正時代を中心に活躍した画家、竹久夢二が関東大震災の被災地を歩き回り、描いたスケッチの展示会が渋川市で開かれています。

渋川市にある「竹久夢二伊香保記念館」では、関東大震災から100年の節目にあわせ、竹久夢二が、被災した東京の焼け野原を歩き回り、描いたスケッチなどおよそ30点が展示されています。
このうち、「銀座の落日」と題されたスケッチは、壊れた電柱や焼け残った樹木、それに被害を受けた建物が太陽を背に描かれていて、被災した街の状況がわかります。
また、コメの配給を待つ人たちをスケッチした作品などもあり、不安な中、たくましく生きる人々の様子も描かれています。
このほか、会場には夢二が作成した、被災の状況などを伝える当時の新聞記事や写真を貼り付けたスクラップブックも展示されています。
学芸員の熊倉史子さんは「夢二が実際の震災を見て、取材をした当時の様子が、つぶさに描かれている。スケッチを通して、防災の意識を高めてほしい」と話していました。
この展示会は10月15日まで開かれています。