食品ロスの麺 子ども食堂に無償提供を “タイガーマスク”

漫画「タイガーマスク」の主人公を名乗り、13年前、子どもたちにランドセルを贈った前橋市の男性が、製麺メーカーに呼びかけ、まだ食べられるのに廃棄される食品を子ども食堂に無償で提供する取り組みを始めました。

9日、前橋市の製麺メーカーから子ども食堂に届けられたのは、60袋の焼きそばの麺です。
この取り組みは、漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」を名乗って児童相談所にランドセルを贈る活動などを行ってきた前橋市の河村正剛さんが、市内の製麺メーカーに呼びかけて始まりました。
まだ食べられるのに廃棄される予定の麺を、前橋市内にあるおよそ10か所の子ども食堂に無償で提供することにしています。
活動を通じ、食品ロスの解消や、物価高で運営に打撃を受けている子ども食堂を支援するのが狙いです。
製麺メーカーによりますと、年間およそ50トンの食品ロスが生じていて、その一部を提供するということです。
前橋市内の子ども食堂の代表を務める山川利恵子さんは「子ども食堂を利用する人が増える中、継続的に食材の提供を受けられるのは安心です」と話していました。
また、取り組みを呼びかけた河村さんは「廃棄されるはずの食品が生活に苦しむ人の支援につながることがわかり、こうした活動の輪を広げていきたい」と話していました。