酪農家の廃業 相次ぐ 「一滴でも多く牛乳飲んで支援を」訴え

牛のえさ代や光熱費の高騰などの影響で、群馬県内では廃業する酪農家が相次いでいて、県内の酪農家は「一滴でも多くの牛乳を飲んで支援してほしい」と訴えています。

群馬県は、去年の生乳の生産量が全国4位と酪農が盛んな地域ですが、牛のえさ代や光熱費などが高騰していて経営の大きな負担となっています。
酪農家の生乳をメーカー側に代行販売する「関東生乳販連」によりますと、ことし6月までの1年間で、取り引きのあった県内の351軒の酪農家のうち、1割以上の37軒が廃業したということです。
高山村で80頭余りの乳牛を飼育している星野栄一さん(62)の牧場では、輸入飼料の価格が3年前と比べて1.5倍ほどに値上がりしました。
牧場は去年、200万円ほどの赤字だったということで、経費を抑えるため、飼料をより安価なものに切り替えるなどの対応を取っています。
星野さんは「酪農家の多くが貯金を取り崩しているのが現状で、廃業が相次ぐことはしかたないと感じる」と語っています。
また、連日の暑さの影響で、搾乳量が減っていることもあり、牧場では大型の扇風機およそ20台を24時間、稼働させていて、光熱費の高騰も経営を厳しくしています。
星野さんは「えさ代や電気代など、すべてが値上がりするなか、365日休まず頑張っているので、消費者には一滴でも多くの牛乳を飲んで酪農家を支援してほしい」と訴えています。