ピカソの「ゲルニカ」の壁掛け 所蔵の県立美術館が展示 高崎

ピカソの代表作、「ゲルニカ」を基に織られた世界に3点しかない壁掛け=タピスリの展示が、高崎市の県立近代美術館で行われています。

高崎市の県立近代美術館で1日から展示されているタピスリは、ピカソの代表作で、ナチス・ドイツが無差別爆撃を行ったスペインの町の惨状を描いた「ゲルニカ」を基に織られました。
大きさは原画とほぼ同じ高さおよそ3メートル、幅およそ7メートルあり、ピカソ自身が、みずからの原画をもとに、色などを指示して作られたということです。
世界には、群馬のほかにニューヨークの国連本部とフランスの美術館にある3点しかない貴重なもので、県立近代美術館は、27年前の1996年に戦争に関わる展示を多くしていたことを踏まえて購入したということです。
ただ、温度の変化や光による劣化を防ぐために年間を通しての展示を行わず、ふだん、収蔵庫で保管していますが、1年に一度ほどのペースで展示をしています。
県立近代美術館の学芸員の神尾玲子さんは「身近な場所で鑑賞できるのはとても貴重なことなので、夏休みを利用してぜひ見に来てほしい」と話していました。
ゲルニカのタピスリの展示は今月27日まで行われています。