高崎市の小学生兄弟が雌雄モザイク型のノコギリクワガタを発見

オスとメス、両方の特徴を体に持つ珍しいノコギリクワガタを、群馬県高崎市の小学生の兄弟が見つけました。
県立ぐんま昆虫の森は「野外での発見例は大変少なく、数年に一度、あるかないか」と評価したうえで、21日から公開を始めました。

群馬県桐生市にある県立ぐんま昆虫の森によりますと、このノコギリクワガタは体長4センチほどで、「雌雄モザイク型」と呼ばれています。
体の大部分をオスの特徴が多く占める一方で、頭と胸の左半分にメスの特徴が強く表れ、左側だけアゴが小さく、脚や触覚は短くなっています。
発見したのは高崎市の小学3年生の石渕匠くん(8)と、1年生の葵くん(6)の兄弟で、先月30日の午後7時半ごろ、近所の雑木林に家族で虫取りに来ていた時でした。
このクワガタの珍しさに気づいた2人から相談を受けた県立ぐんま昆虫の森は「野外における雌雄モザイク型の発見例は大変少なく、数年に一度、あるかないかのまれな事象だ」と評価し、21日から一般公開を始めました。
県立ぐんま昆虫の森で昆虫専門員を務める筒井学さんは「このようなクワガタを生きている姿で見られることはめったにないので、ぜひ見に来てもらいたい」と話していました。
このノコギリクワガタは、来月末まで公開されています。

クワガタを発見した2人の兄弟は、もともと昆虫好きで、ふだんから週に1、2回、近くの雑木林で虫取りをしているということです。
先月30日の夜、兄の匠くんが木の割れ目にいたクワガタを見つけました。
「最初は普通のクワガタ」と思ったものの、自宅で見返したところこれまで見たことがないものだとわかり、ぐんま昆虫の森に相談したということです。
兄弟は両親とともに公開初日の21日会場を訪れ、兄の匠くんは「普通のクワガタだと思っていたのでびっくりしました。アゴの形が違うのが好きなところです」と話していました。
そのうえで「今度はオスとメスの特徴を持ったカブトムシを見つけたい。将来は昆虫博士になって珍しい昆虫をたくさん捕まえたいです」と話していました。
また、父の彰さんは「自分も昆虫が好きなので、子どもと虫取りを楽しんでいます。珍しい種類を捕まえられてとてもうれしいです」と話していました。