群馬県発行の債券「グリーンボンド」に想定の10倍超える応募

脱炭素社会の実現に向けた資金調達のため群馬県が今月新たに発行する「グリーンボンド」と呼ばれる債権について、企業や団体からの応募が当初の想定の10倍を超える1000億円あまりあり、県は「環境問題への意識の高さを改めて感じている」と歓迎しています。

「グリーンボンド」は地球温暖化対策など、環境分野に使いみちを限って資金を調達するために自治体や企業が発行する債券で、群馬県は今年度、初めて今月19日に発行します。
これを前に投資を呼びかけたところ県が発行額として想定していた100億円の10倍を超える1002億8000万円の応募が寄せられたということです。
県は応募の中から県内企業や団体を中心に215件に絞り込み、あわせて100億円のグリーンボンドを発行することにしています。
県は調達した資金について県有施設への再生可能エネルギーの導入や尾瀬国立公園などの環境整備、そして河川改修による水害対策などに充てるということです。
一方、投資した企業などにとっては預金より高い利率で資金を運用できるほか、県が企業名などを公表するため、環境問題に積極的な姿勢をPRできるメリットがあります。
県財政課は、「環境問題への意識の高さを改めて感じている。グリーンボンドの発行は来年度も継続する方針なので県の施策に生かしていきたい」と話しています。