高崎の運送会社 燃料の軽油価格高騰で苦しい経営に

軽油価格の高騰を受けて高崎市に本社がある運送会社は、今年度の燃料費が現時点で2000万円ほど増えて、その増加分は生み出す利益と同じ程度になる見通しで、厳しい経営を強いられているということです。

高崎市に本社がある創業92年の運送会社は、100台ほどのトラックを所有し、自動車の部品や食品などを主に県外に運んでいます。
会社によりますと、おととしから燃料とする軽油の価格が上がり、特にここ最近の高騰で今年度の燃料費は現時点で昨年度より2000万円ほど、率にしておよそ8%上がる見通しだということです。
このような状況に加えて、来年4月から人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念される「2024年問題」が生じるため、会社は取引先の荷主に対して運賃の値上げを求めているものの十、分に受け入れられない現状があるといいます。
燃料費の削減のため、ドライバーに省エネを心がける運転を求めたり、荷主へのサービスの充実を図ったりする企業努力を続けていますが、今年度の燃料費の増加分は、生み出す利益と同じ程度になる見通しだということです。
厳しい経営を強いられていることについて轟英治社長は「値上げ交渉をしても、それを上回る形で燃料費が上がっているので先が見えない状況です。従業員にとって働きやすい環境を作るためにも、賃上げや労働時間の短縮を試みていますが、まだ反映できていません」と話していました。