ふわふわドーム事故報告書「遊具起因とは考えにくい」 群馬

太田市の県立公園にある子どもたちが飛び跳ねて遊ぶ「ふわふわドーム」と呼ばれる遊具で去年、子ども2人が相次いで転倒してひじを骨折した事故について、県が設置した検証委員会は原因について「遊具に起因する事故とは考えにくい」と報告書で結論づけました。
そのうえで背景として、子どもの運動能力の低下などをあげ、再発防止への提言を行っています。

太田市の県立金山総合公園にある子どもたちが飛び跳ねて遊ぶ「ふわふわドーム」と呼ばれる遊具では去年、8月に4歳の男の子が、9月に7歳の男の子が転倒し、いずれも左ひじを骨折しました。
この事故を受けて県は法律や工学、安全などの分野の専門家6人でつくる検証委員会を設置し、今月、報告書を公表しました。
この中で「ふわふわドーム」について「構造的に問題がなく点検も適切に実施されているため、事故が発生すると予見しうる状況ではなかった」などとして「遊具に起因する事故とは考えにくい」と結論づけました。
そのうえで背景として、子どもの運動能力の低下や利用者の低年齢化、大人による監視、注意喚起のしかたなどをあげ、さまざまな要因が影響したと考えられるとしています。
そして再発防止に向けて、利用上のリスクや適正な利用、それに大人の監視を周知する内容に看板を見直すことや、見守りの協力を周囲の大人にも求めて見守りスペースを新たに設置することなどを提言しています。
今後の対応について、県都市整備課は「去年の9月中旬から『ふわふわドーム』の使用は中止しているが、遊具自体が事故の原因ではないということなので設置は継続していく。提言書にある再発防止策を講じたうえで利用を再開したい」としています。