人の呼気で病気判別「探知犬」の研究公募を開始 群馬県

がんや新型コロナなどの病気を人の呼気に含まれるにおいで判別する「探知犬」を活用して病気の早期発見につなげようと、群馬県は全国の研究者を対象に探知犬についての研究の公募を始めました。

探知犬は、鋭い嗅覚を持ち特殊な訓練を受けることで犯罪捜査や空港の検疫などで活動していますが、海外では、医療分野でも活用され、人の呼気に含まれるにおいから病気の判別を行っています。
群馬県は、探知犬の活用で病気の早期発見につなげようと、今年度から探知犬の医学的な研究を進めることにしていて、全国の大学や企業などの研究者を対象に今月9日から公募を始めました。
研究は最大2件で、対象の病気を、がんやパーキンソン病、てんかん、それに新型コロナウイルスと想定しています。
期間は3年後の3月末までで、研究費は、1件あたり各年度で1000万円以内としています。
応募は、来月28日までで、その後、選考を経て、9月ごろから研究が始まる予定です。
山本知事は今月9日の記者会見で「医学分野における探知犬の研究事例は、日本ではまだ少ない。今回の研究で新たな成果や知見が得られ、探知犬が活躍する流れを生み出すことに期待している」と述べていました。
県はこのほか、探知犬の候補となる犬を来月2匹購入した上で、9月ごろから2年半ほどかけて県内の訓練所で訓練を行うということです。