カワウの繁殖を防げ ドローンで巣にドライアイス 群馬県

アユやイワナなどの魚を大量に食べてしまうことから「黒いギャング」とも呼ばれる水鳥・カワウの繁殖を抑えるため群馬県は、ドローンを使ってドライアイスを巣に投下する対策を進めています。

カワウは、全国の川や海辺などの木に巣を多く作り集団で生息する水鳥で、アユやイワナなどの魚を1日に大量に食べてしまうため「黒いギャング」とも呼ばれています。
群馬県での2020年度の漁業被害額は、およそ6400万円に上るため県はカワウの繁殖を抑えようと、3年前からドローンを使ってドライアイスを巣に投下して卵のふ化を防ぐ対策を進めています。
15日は、大規模な生息地となっている渋川市の水力発電所の調整池で作業が行われ、県の委託業者の社員がドローンの下に設置した容器に細かく砕いたドライアイスを入れていきました。
そして、ドローンを飛ばしてコントローラーを使いながら容器の下につり下げたアルミ製の管を通して、1つ1つの巣にドライアイスを投下していました。
県鳥獣被害対策支援センターの片平篤行さんは、「カワウの対策で一番有効なのは捕獲することだが、住宅街の近くなどで発砲できないことが多いため、ドライアイスで繁殖を抑える取り組みをしている。繁殖の抑制効果が期待できる地点では今後も続けていきたい」と話していました。