群馬県内 去年のサイバー犯罪相談件数 4118件で過去最多

群馬県内で去年、警察に寄せられたサイバー犯罪の相談件数は4118件で過去最多となり、群馬県警では学校や企業への啓発活動を強化するなどし、被害の防止を図ることにしています。

警察によりますと、群馬県内では去年、警察に寄せられたインターネットを悪用したサイバー犯罪の相談件数は4118件で、前の年から707件増え、過去最多となりました。
相談件数が前の年を上回るのは5年連続で、この5年で倍増しています。
相談の主な内訳は、「偽サイト」や「詐欺サイト」などに関する「詐欺・悪質商法」が1312件、実在の会社などを装った偽のメールが送られてくるなどの「迷惑メール」が857件などとなっています。
こうした状況を踏まえ、群馬県警は去年3月、全国で初めて、サイバー犯罪に関連する部署を統合した「サイバーセンター」を設立し、捜査や対応の迅速化を目指してきました。
群馬県警によりますと、県警が去年1年間に検挙したサイバー犯罪の件数は249件で、前の年より78件多くなっています。
サイバーセンターは「学校や企業への講習を通して情報リテラシーやサイバーセキュリティーについて啓発を行うとともに、ツイッターなどで最新の情報を発信し、一層の被害の防止を図りたい。そして積極的にサイバー犯罪を事件化し、被疑者の検挙に努めたい」としています。

群馬県警によりますと、サイバー犯罪のうち、「偽サイト」や「詐欺サイト」を含む、「詐欺・悪質商法」に関する相談は去年1年間に1312件寄せられていて、前の年と比べて197件増えています。
また、ことしに入ってから寄せられた相談の事例としてはネットショッピングで買ったはずの商品が届かないというものや、通販サイトで個人情報を入力したところ、カード情報などが盗まれた、などがあったということです。
群馬県警ではこうした被害を防ぐための対策の1つとして、警察と連携してセキュリティー対策に取り組む日本サイバー犯罪対策センターが無償で公開している、「SAGICHECK」という」WEBサイトの信ぴょう性を確認するサイトの利用を呼びかけています。
このサイトでは入力欄に調べたいサイトのURLを入力すると「安全ではないかもしれません」や、「正規のものであるように思われます」などの文字が表示され、サイトの安全性を確認することができるということです。
群馬県警サイバーセンターの池田篤次席は「メールや広告にひも付けられたリンクから入ってしまい、偽サイトや詐欺サイトに入ってしまうケースが見受けられる。少しでも疑問に感じた場合は一度立ち止まってよく考え、相談することが大切だ」と話していました。