上毛電鉄とわたらせ渓谷鉄道へ補助金 県や沿線自治体が方針

前橋市と桐生市を結ぶ「上毛電鉄」について、県と沿線自治体でつくる協議会は路線の維持などに向けて、今年度からの5年間で22億円余りを補助する方針を決めました。

乗客数の減少による赤字路線の維持を図るため、群馬県と沿線の自治体では、1998年以降、経営再建計画に基づき、「上毛電鉄」に対する公的支援を行っています。
県と沿線自治体でつくる協議会は「上毛電鉄」に対し、今年度からの5年間で、22億6000万円余りを補助する方針を決め、老朽化した車両や設備の更新費用などに充てることになりました。
県によりますと、「上毛電鉄」の乗客数は、計画に基づく支援が始まった1998年度はおよそ257万人いましたが、2021年度にはおよそ128万人に落ち込んでいます。
一方、桐生市と栃木県日光市を結ぶ「わたらせ渓谷鉄道」についても群馬県と栃木県、沿線の自治体でつくる協議会は、今後5年間でおよそ16億円を補助する方針を決めました。
県によりますと「わたらせ渓谷鉄道」の乗客数は、計画に基づく支援が始まった2005年度はおよそ60万人でしたが、2021年度はおよそ27万人となっています。
県は、「上毛電鉄は主に通勤・通学路線として、わたらせ渓谷鉄道は観光路線として、それぞれ欠かせない鉄道であり、今後の活性化策についても検討していきたい」としています。