タイタニック沈没 当時の現地報道記した手紙発見 県立文書館
豪華客船、タイタニック号の沈没事故について、当時アメリカに在留していた日本人が、現地で報道された事故の状況などを記した手紙が、群馬県立文書館で発見されました。
新たに見つかったのは1912年に起きたタイタニック号の沈没事故など、当時の出来事を記した手紙です。
この手紙は、当時ニューヨークに在留していた、現在の群馬県安中市出身の須藤元吉という男性が地元の知人に宛てたもので、ことし2月、群馬県立文書館の職員が古文書の整理をしていたときに見つかったということです。
手紙には、氷山に衝突して沈没したタイタニック号の事故や救助の様子のほか、客船には日本人が1人だけ乗っていて、無事、救助されたことなど、事故の直後にアメリカ国内で報道された内容などが記載されています。
また、手紙には1912年のアメリカの大統領選挙の情勢なども書かれていて、20世紀初頭の世界情勢を知るうえでも興味深い史料だとしています。
群馬県立文書館の秋山正典さんは「映画にもなった事故なので、興味深く見てもらえると思う。沈没から10日後に書かれたもので、非常に臨場感あふれているのでぜひ見てほしい」と話していました。
この手紙の複製は、今月13日から8月4日まで前橋市の群馬県立文書館で展示され、手紙の実物は、ことし夏ごろから一般に閲覧ができるようになる予定です。