物流問題対策 安中市がドローン使い食品運ぶ実験
物流業界で深刻なドライバー不足の課題に対応しようと、群馬県安中市で、ドローンを使って遠隔地に食品を運ぶ実証実験が行われました。
物流業界では、来年4月から時間外労働の規制が強化されて、トラックドライバーの人手不足がいっそう深刻化することが懸念されていて、「2024年問題」とも呼ばれています。
8日、安中市が運送会社などと共同で行った実証実験では、はじめに市内にあるゴルフ場のレストランで、魚の「アンコウ」を使ったから揚げ弁当を用意しドローンに積み込んでいきました。
弁当は、およそ15分かけてゴルフ場から7キロほど離れた場所に運ばれた後、電動自転車に積み替えられ、さらに2キロ先のスーパーへと配送されました。
また、ラーメンをドローンで運ぶ実験も行われ、直線距離で400メートルほど離れた場所につゆをこぼさずに届けていました。
安中市は、今後も実験を重ね、山間部で暮らす高齢者などふだんの買い物に困っている、いわゆる「買い物弱者」の支援にも活用できるよう取り組んでいくことにしています。
安中市の岩井均市長は「買い物弱者の支援や遠隔医療での処方薬の配送などさまざまな可能性を感じた。事故対策をしっかりやりながら取り組みを進めていきたい」と話していました。