コロナ禍で休業した川原湯温泉の老舗旅館 7か月ぶり営業再開
長野原町にある川原湯温泉で300年以上続き、コロナ禍で休業していた老舗旅館が、およそ7か月ぶりに江戸時代の宿のスタイルを一部再現する形で営業を再開しました。
16日、営業を再開したのは、川原湯温泉で最も古いおよそ360年の歴史を持つ旅館の「山木館」です。
山木館は、八ッ場ダムの建設でかつての温泉街がなくなり多くの旅館が廃業する中、高台に移転して営業を続けてきましたが、コロナ禍で客足が落ち込むなどしたため、ことし5月から休業していました。
再開にあたって、江戸時代から続く宿の魅力をアピールするため、当時の宿泊客と同じように土間に設けられたかまどで調理から食事までを行う体験型のサービスを取り入れました。
かまどには手軽に調理ができるようにIHヒーターが内蔵され、宿泊客は群馬産の食材を使った蒸し料理などを楽しむことができるということです。
16日は、かつての常連客1組が宿泊する予定で、今後、本格的に宿泊客の受け入れを進めていくということです。
旅館を経営する樋田勇人さんは「お客さんの顔を見るのを待ち遠しく感じています。かまど料理などの文化体験を楽しんでいただきたいです」と話していました。