京都 神護寺 創建1200年に合わせ秘仏など特別公開

京都市の神護寺では創建1200年の節目にあわせ、これまで非公開だった、平安時代につくられた国の重要文化財の仏像などを特別公開しています。

京都市右京区の神護寺は、平安時代に弘法大師・空海が拠点としたことで知られ、ことしは創建から1200年の節目になります。
これに合わせて寺では、ふだん非公開だった仏像を特別公開しています。
このうち、秘仏とされてきた平安時代につくられた国の重要文化財の「毘沙門天像(びしゃもんてんぞう)」は、昭和10年に毘沙門堂に安置されて以来の公開となります。
いかめしいかっちゅう姿ですが、首をかしげた表情は柔和で、衣の部分には鮮やかな彩色も残っています。
このほか奈良時代につくられた国の重要文化財の「薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)」は、ふだんは京都国立博物館で管理されていますが、今回、およそ150年ぶりに一時的に寺に戻されました。
木に漆を塗り重ねた乾漆像で、手のしわや衣の線などがこまやかに表現されています。
神護寺の谷内弘照貫主は「さまざまな仏さまと出会ってご縁をいただき、ご利益を感じるような機会になってほしいです」と話していました。
特別公開は、ことし秋ごろまで行われる予定です。