ことしの「京都賞」はカナダなど海外の3人に決定

科学や芸術の発展に貢献した人に贈られることしの京都賞は、6億年前などに地球表面全体が氷で覆われる「全球凍結」と呼ばれる現象が実際に起きていたことを明らかにしたカナダのビクトリア大学の地質学者、ポール・ホフマン博士(83)など、3人に贈られることになりました。

京都賞は、京都市の稲盛財団が、科学や芸術の発展に貢献した人に贈る国際的な賞で、14日、3つの部門のことしの受賞者が発表されました。
このうち、▽基礎科学部門では、カナダ出身の地質学者でカナダのビクトリア大学客員教授のポール・ホフマン博士(83)が選ばれました。
ホフマン博士は、地球表面全体が氷に覆われる「全球凍結」と呼ばれる現象が6億年前までに2回続けて起きていたことなどをフィールド調査から明らかにしました。
また、▽先端技術部門では、物質の構造を極めて微細に設計することで、全く新しい材料を実現する理論を示したイギリス出身の理論物理学者でインペリアル・カレッジ・ロンドン教授のジョン・ペンドリー博士(80)。
▽思想・芸術部門では、従来の「振付」という概念を越えて、新たな世界を切り開いたアメリカ出身の振付家、ウィリアム・フォーサイス氏(74)が選ばれました。
授賞式は11月に行われ、各部門の受賞者に賞金1億円やメダルが贈られることになっています。