源氏物語ゆかりの宇治 平安時代の町並みをARで再現

宇治市は、「源氏物語」の舞台にもなっている市内の当時の様子を楽しんでもらおうと、AR=拡張現実の技術を使って360度にわたって平安時代の町並みや貴族の邸宅を見ることができる独自のアプリを開発しました。

宇治市の宇治橋周辺は、平安時代、貴族の別荘が数多くつくられ、大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部が書いた「源氏物語」の舞台にもなっています。
市では当時の様子を楽しんでもらおうと、AR=拡張現実の技術を使って360度にわたって平安時代の町並みと貴族の邸宅を再現した映像を見ることができる独自のアプリを開発しました。
町並みが再現されたのは、▼JR宇治駅近くと▼平等院近くの2か所の交差点で、貴族の邸宅が建ち並ぶ中、牛車(ぎっしゃ)や人々が行き交う様子が体感できます。
また、その場所でスマートフォンをかざせば、今も残る道路と再現された道路を比較しながら楽しめるということです。
一方、邸宅は、貴族の日記をもとに再現され、寝殿造の建物と大きな池がみやびな雰囲気を伝えています。
今のところ一般公開はされず、市では今後、市内の観光イベントなどで活用していくことにしています。
宇治市歴史まちづくり推進課の谷澤潔 課長は、「当時の様子を体感することで宇治の歴史に興味を持つきっかけにしていきたい」と話していました。