京都 松尾大社 信長ゆかりの古文書など初公開

京都市の松尾大社に伝わる古文書などを初めて公開する展示会が、27日から始まるのを前に、26日、内覧会が行われました。

奈良時代に創建されたと伝わる京都市西京区の松尾大社は、朝廷や幕府と関わりが深く、火災などの被害が少なかったこともあって、歴史的な資料がおよそ2500点残されています。
企画展では、このうち100点余りが展示され、およそ9割が初めての公開です。
このうち、初公開の▼織田信長朱印状は、信長が松尾大社の領地を認めたうえで、社殿を修理し神事を行うよう命じた書で、押された「天下布武印」は、2匹の龍(りゅう)が文字を取り囲む珍しいものだということです。
また、初公開の▼亀牛玉宝印版木(かめの・ごおうほういん・はんぎ)は、江戸時代に使われていたお守りを刷るための版木で、松尾大社が神の使いとする亀が2匹描かれています。
このほか、平安時代前期に作られたと考えられている国の重要文化財の神像=神の像も3体展示され、年代や性別の違いによる表情の変化を見比べることができます。
松尾大社 生嶌經和宮司は、「コロナ禍で初公開が遅れましたが、日本の歴史を知るうえでも貴重なものを見てほしい」と話していました。
この企画展は、27日から6月23日まで、京都文化博物館で、一部作品を入れ替えながら開かれます。